香川県出身の写真家・千馬聖司さんの個展「ざわめきの肖像」が現在、高松のギャラリー「PINEAPPLEHOUSE(パイナップルハウス)」(高松市内町)で開かれている。
千馬さんは1984(昭和59)年、高松市生まれ。大学卒業後に一度は写真から離れたものの、2022年に写真家・石川直樹さんが講師を務める「フォトアーキペラゴ写真学校」を受講し、本格的な活動を再開した。高松を中心に街角のスナップを主軸とした作品作りを展開し、富士フイルム主催の若手写真家支援プロジェクト「ポートフォリオレビュー/アワード2025」でアワードを受賞した。
同展は、東京と大阪の「富士フイルムフォトサロン」で展示された受賞作品をベースに、地元・高松のために再構成したもの。高松中央商店街を中心に、路上ライブをするアーティストやその客、夜の街を行き交う人々や、「普段からカメラを忍ばせて撮っている」という街の風景など約60点を展示する。スポットライトのような光の当て方で高松の街を表現する工夫も凝らしているという。
夜の高松の街は、写真を学び始めた当初から題材にしてきたという。千馬さんは、生まれ育ち現在も住む高松について、「よく知っているつもりだったが、夜の街にカメラを向けるたび『知っているはずの高松』という認識が揺らぎ始めた」と話す。「夜が深まるほど、社会的な役割は遠のき、街も人も少しずつ解放されていく。普段生活している世界の向こう側にある、自分の知らない世界を伝えたかった」とも。
被写体について、「ファッションの流行や街並みの変化など、移り変わるものの記録を残していきたい。ガラスへの映り込みやタトゥーなど、後から見返してその人のパーソナリティーを想像する面白さもある」と千馬さん。「写真は現実の断片。それが集まったときにどんなものが立ち現れるかを見てもらえれば。これまで撮影してきた人たちにも見てもらいたい」とも。
金曜~日曜のみ営業。営業時間は、金曜=18時~24時、土曜=12時~20時、日曜=12時~18時。入場無料。9月27日まで。
関連企画として、今月12日18時30分から高松在住のシンガー・ソングライターのヒデミシさんによるスペシャルライブ(500円、1ドリンク付き)、20日12時30分から千馬さんと石川さんの対談(1,000円、1ドリンク付き)を行う。