書籍「YASHIMA」の出版記念トークイベントが8月30日、高松市屋島山上交流拠点施設「やしまーる」(高松市屋島東町)で開かれた。
同書は、写真家・石川直樹さんと建築家・周防貴之さんによる共著。石川さんが撮影した瀬戸内海や地域の祭礼、屋島の風景などの写真と、周防さんが屋島を建築論の視点から捉え直した文章を組み合わせ、屋島を多角的に紹介している。
イベントには2人が登壇。周防さんが手がけた同施設や近隣のカフェ「れいがん茶屋」の設計や、写真を通して見る屋島の自然や歴史、変遷について語り合った。
石川さんが撮影した写真はやしまーるエントランスに飾られている。石川さんに撮影を依頼した経緯について、周防さんは「石川さんは世界中のさまざまな場所を知っている。別の視点から屋島の建築を捉えてほしかった」と話し、インスタグラムのダイレクトメッセージを通じて直接依頼したエピソードを披露。石川さんは撮影について「いわゆる『屋島らしさ』を意識しすぎず、『ただの里山ではない』屋島と自分との関わりを撮った」と振り返る。周防さんも「設計に際して屋島山上で知らない所はないのではないかと思うくらい回ったが、石川さんの撮った写真を見るとまだ知らない景色があると感じた」と評価する。
やしまーるについて「回廊を回り、風景を見ながらそこにある展示も見て体感する建築、地形の延長になるような建築を目指した」と周防さん。石川さんも「初めて出来上がった建物を見た時に、存在感は確かにあるけれど周囲の景色との調和が取れたそのバランスが素晴らしいと感じた」と振り返る。
会場には2人の話を聞こうと70人が集まった。同書の先行販売も行い、周防さんと石川さんのサインをもらおうと列ができた。
トークイベントを終え、周防さんは「当初30人の参加と聞いていたが、予想を超える人数が集まって驚いた。前回2023年にトークを開いた時に石川さんが国外にいて映像での参加だった。今回、石川さんを呼んでトークイベントが開けたことで館内の展示がようやく完成したと感じた」と話した。「同書は施設内の展示とセットになったものであり、屋島に足を運ぶ入り口の一つになるものと考えている。この本を手に屋島山上を回ってもらえれば」とも。
「YASHIMA」は9月1日発行予定。価格は3,850円。



