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讃岐おもちゃ美術館 「双子の日」に双子の育児支援企画

イベントの様子

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 讃岐おもちゃ美術館(高松市大工町)を貸し切り、双子の親を招待する「スペシャルツインズデー」が2月22日、開催された。主催は「さぬきツインクラブ」。

さまざまな年齢の多胎児家庭が集まり、交流した

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 多胎児のいる家庭の子育て支援のため、1996(平成8)年に設立された同団体。三谷コミュニティセンター(三谷町)を中心に交流会や遠足、フリーマーケット、運動会、託児付き母の座談会などを開くなどの活動を行う。2月22日が「双子の日」であることから企画。香川を拠点に活動するコミュニティー財団「たかまつ讃岐てらす財団」の助成の下、行った。

 さぬきツインクラブ代表の田中美栄子さんは「多胎育児家庭は妊娠期から外出困難・情報不足となりやすく、出産後も母体の回復の遅れや2人以上の乳児の世話で疲労し外出も困難となるために『孤立しやすい家庭』だと言われている。多胎児を持つ家庭に外出の機会を作るとともに、保護者同士の交流の機会を持ってほしいと思い、県内の子育て団体が協力して実現した。讃岐おもちゃ美術館はおもちゃや遊具が集まった『楽しいが集約した場所』であるとともに、香川の伝統をモチーフにしているので子どものうちから触れてほしいと思い、会場に選んだ」と話す。

 イベントには26組の親子が参加。ペアを組んで互いの名前や年齢・月齢などの他己紹介を行った後、施設内の遊具やおもちゃで遊んだり、親同士で情報交換したりする姿が見られた。集めた参加費で、三豊市に工房を置く木工おもちゃメーカー「なかよしライブラリー」と同館が開発したおもちゃ「うどんパッチン」に日付やイベント名を記した「スペシャルバージョン」を贈る。

 参加者の一人で、4カ月の双子の父親である藤澤克哉さんは「一人が泣いたら、つられてもう一人も泣くことも多く、最初の2カ月は睡眠時間の確保が大変だった。自分たちの子どもが今回参加した最年少ということで、周りは皆子育ての先輩。普段2人だけで解決しないといけない問題も、同じ境遇の方に話すことで気が楽になるし、他の家族の経験談を聞くことで選択肢が広がった」と振り返る。

 イベントを終え、田中さんは「平日の午前にもかかわらず26組もの親子が集まり、想定以上の多さに驚いた。皆、多胎児を持つ家庭という同じ境遇なので共通点があり家族同士で距離が縮まるのも早かった。今後も毎年2月22日に開いていきたい」と意気込みを見せる。

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