一般社団法人山信（さぬき市）が2月1日、弁当配達をはじめとする高齢者支援サービスを始めた。

弁当一例

　サービス内容は弁当の配達（500円）を基本に、ゴミ出し（1回150円）や買い物代行（同1,650円～）、外出支援（1時間1,650円）など。

　事業を始めるきっかけについて、代表の山津（やまづ）りかさんは「娘と母の介護をしていたが、2人とも闘病の末、亡くなった。2人が亡くなった後も十分に支えてあげられなかったことがずっと心残りだった。そうした中、『へんろみち保存協力会』や食生活改善推進員などのボランティア活動に出合い、社会の不便さを解消する手助けする活動をしたいと考えるようになったのがきっかけ」と話す。

　これまでも、「みんなの料理教室」「子供食堂木蓮」など、「食」を通した支援活動を行ってきた山津さん。「食生活推進員の活動を通して食育の推進と普及、啓発の大切さを身にしみて感じ、老若男女問わず、心身共に『健康は食事が基本』と考えるようになった。弁当は手作りで、素材は地元さぬき市の市場で仕入れた野菜や漁師のいとこが取ってくる海産物を使うなど、ヘルシーであることと地産地消にこだわっている。ヘルシーにこだわった弁当で、一人でも多く健康寿命を延ばすとともに、配達をきっかけに高齢者の困り事を聞いて、一緒に課題を解決したい」と意気込む。

　さぬき市で生まれ三木町で育ったという山津さんは「食を通して地域に貢献したい」と話す。今後について、「いずれコロナ禍が終息したら、一人暮らしの高齢者と子ども食堂を利用する子どもたちを集めたバーベキューなど交流の場を設けたい」と言う。

　宅配可能エリアは、さぬき市と三木町。嚥下（えんげ）食にも対応。